驚き桃の木フィリピンの木(後編)

今回は「フィリピンに来て驚いたこと」の後編。
続きモノなので、“驚き桃の木フィリピンの木”というタイトルは継承しています。ただ、今回の内容は植物がまったく関係ないということは、前回分を書いているときに薄々気が付いていました。

フィリピンに来てから特に意表を突かれたことが、以下の6つ。

  • 巨大植物
  • 異様に長い信号待ち
  • ミュージカルな世界観
  • おくび
  • フィリピン時間(タイム)
  • 凄まじい渋滞

前編では、「巨大植物」「信号待ち」「ミュージカルな世界観」について触れました。

おくび

つまり“ゲップ”なのですが、古風な言い回しで表現してみました。

クシャミのようなノリと頻度でゲップをするフィリピン人。クシャミや咳をしたときは“Excuse me.”と言うのに、ゲップをしたときには何も言わなかったり、何だか不思議。

以前、マッサージ屋で店員さんが施術中にゲップをしたので、どれくらいの頻度でするものなのか数えてみることに。結果は……。

1時間で、6回。
10分ごとに1ゲップという計算。

ゲップに対して寛容な国民性なのか、はたまたガスが出やすい体のつくりなのか、謎は深まるばかりです。

フィリピン時間(タイム)

フィリピンでは、当たり前のように予定が大幅にずれます。家のメンテナンスや配達を依頼すれば、待てど暮らせど業者が来なくてヤキモキ。どうやらフィリピン人は、時間に対する感覚が日本人と異なるようです。

これは「フィリピンタイム」と呼ばれていて、集合時間が13時ならば13時59分までに来ればOKといった感覚だそう。早くてもたいてい20~30分ほど遅れますし、連絡なしに2時間遅れられたことも。
ただ、“どうせフィリピン時間だから”と気長に待ってもいられません。すっぽかしも往々にしてあるからです。さすがに遅いなと思ったら確認が必要。

そんなことを書いていたら、今日のペストコントロール(害虫駆除)は逆に指定した時間よりも30分早く来ました。

前回のペストコントロールは、2時間待ってもスタッフが来ず、痺れを切らして昼食を取っていたら食事中に到着。
今回のペストコントロールは、昼食を取ろうと配膳を済ませたまさにその時、スタッフが到着。予定時刻の30分前でした。
どうやら、ペストコントロールはわたしのランチ時間(タイム)と共鳴しているようです。

凄まじい渋滞

フィリピンといえば、渋滞がひどさでも有名。特にメトロ・マニラは、アジア諸国278都市の中で交通渋滞がもっとも深刻とのこと(アジア開発銀行調べ)。

ちなみに、「メトロ・マニラ(マニラ首都圏)」とは「東京23区」のようなもので、16市+1町で構成されています。そしてメトロ・マニラの中に、「マニラ・シティ(マニラ市)」があります。「マニラ」というと主に「メトロ・マニラ」を指すそう。ややこしや。

話が脱線しましたが、メトロ・マニラの渋滞は本当にひどい。朝夕のラッシュアワーや、クリスマスシーズンも凄まじい。
フィリピン人にとってクリスマスは超重要イベントのため、クリスマス1週間前ともなるとパーティーをしたりプレゼントを買いに行ったり…外出する人が多くなるのです。普段ならクルマで15分の道のりも、辿り着くのに1時間かかる始末。

ラッシュアワーを避けて移動するよう心がけたり、時間通りに目的地に到着したい場合は早めに家を出たり、クリスマスシーズンは諦めて車内で読む本を持参するなど、渋滞とうまく付き合っていく必要があります。

「フィリピン時間」の項目で触れたフィリピン人の時間に対する感覚も、渋滞が影響しているのかもしれません。
渋滞の被害と隣り合わせのフィリピンでは、時間通りに行動することのほうが難しいのですから。

渋滞の原因は、道路が整備されていない等いろいろとありますが、大きな要因といわれているのが「ジプニー」という乗り物の存在(写真)。
停留所がなく、好きなところで乗車できて、好きなところで降りることができます。そのため突然の停車は日常茶飯事なのです。

ジプニーを廃止しようとする動きは長年あるものの、20円ほどで乗れるジプニーはフィリピン人にとって便利かつ重要な移動手段なので、廃止には反対の声があり実現できていません。

また、クルマがひしめき合っている車道を歩行者が平気で横断したり、売り子が道路を歩き回っていたり、そういった部分も渋滞に影響していると個人的には思います。歩行者の横断は、ジプニーの乗降や赤信号長すぎ問題などによるものだと推察しています。

売り子は水やお菓子を売っていることが多く、アクセサリーを売っている人やクルマを掃除する人も見たことがあります。
日本人がいると気付いた途端、クルマの間を縫ってこちらに向かって来て、窓を叩いて営業をかけてくる売り子さん。焦るのでやめていただきたい。

なお、渋滞対策のために交通規制も敷かれています。たとえば「カラーコーディング」。車両ごとに週1回、運転ができない曜日が定められています。その曜日はナンバープレートの番号で分けられているようです。

一方通行(ONE WAY)の道も多いです。ただ、予告なしに一時規制となる道も出現するので、地図アプリで導かれた経路通りに進めなくて遠回りせざるを得ないことも。余計に渋滞してしまう気がしますが…。

渋滞のせいで赤信号が長くなり、歩行者が車道を横断する。
渋滞で乗車時間が長いために、売り子が車道を歩き回る。
渋滞を緩和するために予告なしの規制が始まり、ドライバーが混乱する。
そして今日も、渋滞する。

フィリピンがこの負のスパイラルから逃れられる日は来るのでしょうか。

上の写真はセブ。メトロ・マニラ以外の地域も交通量は多かったです。

以上、わたしがフィリピンに来て驚いたことをご紹介しました。
きっと今後も驚くことがたくさん出てくると思いますので、そのときは続編を書こうと思います。もちろん、タイトルを変更した上で。

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