イタリア旅行記2019

新型コロナの被害が集中しているイタリア。
イタリアは昨年(2019年)の秋に新婚旅行で訪れた国で、街並みは素敵だし食事は美味しいし、よい思い出しかありません。
さらに現地の方は外国人観光客の我々にもとても親切にしてくれて、1を聞けば10教えてくれるような気さくな人ばかりでした。

ほんの半年ほど前に自分が訪ねた場所が閑散としているさまを報道で見ると、被害の大きさを実感して胸が痛いです。
騒動が収まってイタリアが元気になったとき、また多くの人がイタリアを訪れることを願って、楽しかった思い出を記しておこうと思います。
旅行当時にちょうど短文日記を書いていたので、今回の記事はそちらを元に構成しました。

0日目(出発日)

ホテルのスイートルームで優雅な目覚め。
前日の結婚式の余韻に浸っていたところ、眉のあたりに異常な痒みを感じる。
鏡を見ると、蚊に刺されて眉の上が猛烈に腫れていた。1日前には華やかにメイクしていたはずなのに、この日は打って変わって特殊メイクを施したような顔に。

深夜便でイタリアに向けて出発。「映画を見ながらお酒を飲みまくるぞ!」と意気込むも、秒で爆睡。
トランジットでドバイに立ち寄り。乗り継ぎ時間が1時間しかない上に搭乗ゲートが遠く、あわや取り残されそうになる。スタッフの方が大急ぎで誘導してくれ、事なきを得た。

1日目

快晴。イタリアはベネチアに到着。
この旅ではフリープランを選んだので、各地で好きなように観光できる。
宿からベネチアの中心地へ向かう方法を調べようとしたものの、スマートフォンでインターネットに接続できず、しばらく野生の勘で観光する羽目に。夫(外国人に対するコミュ力が異常に強い20代後半)が現地の人に道を尋ねながら順調に観光。

川沿いにずらっと並ぶ建物、悠々と川を渡るゴンドラ。歴史と気品を感じさせるベネチアの街並みは、都市そのものが美術品のようで感激する。少し淀んだ川でさえ愛おしい。
「インスタ映えオシャレ自撮りするぞ☆」と意気込むも、眉の上が猛烈に腫れているため断念。こんな顔では映えない。空は晴れ、眉は腫れ。
ガイドブックに掲載されている店舗が満席だったため、ふと目に留まったお店に入店して夕食。
そのお店のパスタが美味しくて感動し、これからの旅に対する期待値が高まる。

2日目

雲ひとつない晴れ。
ベネチアの土産品である仮面を装着し、眉の上の虫刺されを隠す方法を思いつく。郷に入っては郷に従え。ただ、ほかの観光客は誰一人として仮面をつけていない。浮かれたジャパニーズ、一丁あがり。
ゴンドラに乗ったりお土産を買ったり、日中はベネチアを満喫。ゴンドラの船頭さんは堅物そうに見えたけど、カメラを向けるとその都度キメ顔をしてくれた。

特急電車(日本でいう新幹線)に乗り、フィレンツェへ移動。
夜の街に浮かぶドゥオーモを眺めながら、ガイドブックに載っていたお店で夕食。イマイチ、口に合わなかった。
時差ボケがつらくなってくると同時に、眉の上の痒みがぶり返してきて苦しい。

3日目

快晴。
長蛇の列に並んでドゥオーモを見学。そのスケールの大きさと、描かれた絵の繊細さに息をのむ。夫、感動してちょっと泣く。

午後はイタリア観光の定番である「ピサの斜塔」へ。
誰もが思わずやってしまう”塔を支えるポーズ”に挑戦していると、背後から女性がやってきて、いきなりハイタッチをしてきた。
突如襲い掛かってきたゲリラ・ハイタッチ、犯行動機はいまだ不明。

4日目

晴れ。引き続き、フィレンツェ観光。
ウフィツィ美術館で名画を鑑賞し、文化人ぶってみる。
旅行の少し前に西洋絵画の本を読んでいたため、「この絵、本に載ってた」など我ながら浅い知識を披露。
そんな絵画素人でも受け入れ感動させてくれるウフィツィ美術館は本当に素晴らしいところ。

夕方にローマへ移動し、夜の街をぶらり。
バス車内で切符を買おうとすると「切符なくなったから、いい」と言われ、人生初の無賃乗車(運転手公認)。
フィーリングで選んだお店で食べた夕食がとても美味しかった。信じられるのはガイドブックよりも勘?

5日目

超快晴。映画『ローマの休日』のロケ地巡り。
新婚旅行のプランはこの日に照準を合わせて考えた。
まずは土曜日の午前中のみ一般公開されているコロンナ宮殿へ。ラストシーンの場所からロケ地巡りの旅は始まる。
その後はスペイン広場へ行き、広場からなるべく近いお店でジェラートを食べ(※広場での飲食は禁止のため)、コロッセオを見学し、真実の口に手を入れ、パンテオンの前でシャンパンを飲むなど、気分はオードリー・ヘップバーン。本家より足が短いけれど、そこは気にしない。

この日のごはんも美味。食事中にストリートパフォーマーやミュージシャン、花の売り子がやってくるのは、観光都市ならではなのかもしれない。演奏がちょっと下手な人もいたのは、ここだけの話。

6日目

晴れ。カプリ島ツアーに参加。
「(岩城滉一さん+玉置浩二さん)÷2」という様相の日本人ガイドが登場し、「岩城浩二」と勝手にあだ名をつける。
島では青の洞窟の神秘的な美しさ、地中海料理の美味しさに感動。
洞窟内では船頭さんたちが歌ってくれた。とても迫力がある。そして、なぜか一緒に夫も大声で歌い出す。ちょっとうるさかった。

ツアー会社の手違いで、帰りのバスが満員になってしまったため、急遽帰路は電車に。おかげでナポリ周辺を少し廻ったり、菓子パンを食べることができた。
電車では同じツアーに参加した女子大生と共に、岩城浩二ガイドのイタリア移住物語を聞く。これが一期一会というものなのだろう。

7日目

イタリア滞在最終日。晴れ。
午前はバチカン市国を観光。喋りのクセが強い日本人ガイドに気圧されつつも、歴史ある荘厳な建造物を見学する。
午後はローマでお土産探し。日本と比べると物価が高い国だけれど、革製品は安くて良質なものが多く、工房を廻るだけでも楽しい。お気に入りの財布やリュックを入手できて大満足(※写真内、サンダルのみカプリ島で買ったもの)。
伝説的なカフェと呼ばれる「アンティコ・カフェ・グレコ」や、『ローマの休日』ロケ地であるサンタンジェロ橋にも立ち寄った。

8日目(帰国日)

日本食が恋しくなっていたところ、味千(ローマ ダヴィンチ空港店)を見かける。ラーメン2000円はさすがにちょっと高いので断念。

イタリアで天気運をすべて使い果たしたのか、日本に着いたときには雨が降っていた。深夜2時、蒲田の日高屋でラーメンを食べて帰る。

駆け足でイタリアの旅を振り返ってみました。
個人的な内容ばかりで、今後イタリア旅行を計画している人の参考には一切ならないと思いますが、楽しい雰囲気だけでも伝われば嬉しいです。

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